仮想通貨 入門編 Rippleとは? その3
仮想通貨 入門編 Rippleとは? その3
Ripple補完計画の第3弾になります。
前回記事を読まないとつながらない所がありますので、
ぜひ前回記事を読んでから、今回記事をお読みください。
☆第一弾☆
☆第二弾☆
与信設定
この『与信設定』というのは、前回記述しました『IOU』と密接に関係しています。
まず、『与信』という言葉から紐解いていきます。
『与信』とは信用を与えるという意味です。
誰が誰に?と思われる方がいると思います。
これは
『貸し手が借り手に与信をする』ということです。
Ripple(RTXP)上での貸し手とは、私たちのことになります。
そして、借り手とはゲートウェイの事を指します。
私たちはゲートウェイに入金(貸す)することによりゲートウェイは、
私たちにIOU(証明書)を発行(借りる)するという状態になります。
そこで、私たちはお金を貸すゲートウェイを信用しなければいけません。
それが『与信設定』ということになります。
Mr.Rippleの記事で『対応通貨設定』とありましたが
それが『与信設定』にあたります。名称を変えているだけです。
具体的な流れとして、簡略化してご説明します。
・Mr.Rippleでアカウント作成
・作成と同時にJPY(日本円)は与信設定済み
・JPY(日本円)をMr.Rippleに入金(貸す)
・Mr.RippleからJPY(Mr.Ripple)というIOU(借用証書)が送られる
という流れになります。
『JPY(Mr.Ripple)』がMr.Rippleが発行している『日本円のIOU』になります。
仮に『¥10,000』入金(貸し)したら『10,000JPY(Mr.Ripple)』と
私たちのゲートウェイのアカウントに反映されます。
逆を考えます、
この『10,000JPY(Mr.Ripple)』をMr.Rippleに返却したらどうなるでしょうか。
返却したら『¥10,000』として出金(返済)されるということです。
次は実用的に考えます。
あなたが、沖縄に住んでおり、北海道の友人に¥10000を送金したいと思います。
あなたはRipple(RTXP)を利用しているが、友人は利用していない場合、
諦めて銀行振込を行なってください。
では、あなたも友人もRipple(RTXP)なおかつMr.Rippleを利用している場合
あなたは
10,000JPY(Mr.Ripple)を友人の『r』から始まる
10,000JPY(Mr.Ripple)が反映されます。
友人はその10,000JPY(Mr.Ripple)をMr.Rippleへ返却しました。
10,000JPY(Mr.Ripple)というIOUを返却されたMr.Rippleは
友人の指定された銀行口座に¥10,000を出金(返済)しました。
これで無事沖縄から北海道へ¥10,000を送金できました。
こういう流れになります。
これがIOU(借用証書)を使った送金(決済)の基本形です。
明らかに銀行振込よりも手間とコストが低いです。
これが例え何千キロ何万キロ離れていようが、
ブラジルだろうが、フランスだろうが
インターネット環境があれば全く同じことが可能です。
送信は数秒で手数料は微量のXRPだけです。
ここで少し応用というか、ひねって考えてみます。
あなたはRipple(RTXP)を利用し、ゲートウェイとしてMr.Rippleを利用しています。
ですが友人はRipple(RTXP)を利用していますが
ゲートウェイとして東京JPY発行所を利用しているとします。
あなたはRipple(RTXP)を利用し、友人に10,000JPY(Mr.Ripple)を送金したいです。
ですが、友人は東京JPY発行所を使用しているので、
『TokyoJPYというIOU』が必要になります。
ここで、あなたは10,000JPY(Mr.Ripple)を
『10,000JPY(Mr.Ripple)分のXRP』に交換をして、友人に送信しました。
すると友人のリップルウォレットに、
『10,000JPY(Mr.Ripple)分のXRP』が反映されます。
その友人は、
『10,000JPY(Mr.Ripple)分のXRP』を
『10,000JPY(Mr.Ripple)分のXRP分のTokyoJPY』に交換しました。
TokyoJPYを手に入れた友人は無事、東京JPY発行所から出金できました。
ここで、『なるほど!』と思った方は、IOUに関して十分理解できたと思います。
例として『Mr.Ripple』と『東京JPY発行所』を上げましたが、
実際には、今からRipple(RTXP)を利用するには
日本語でのサポート等を考えると
一度『Mr.Ripple』でリップルウォレットを作成して、
東京JPY発行所でアカウント作成をする際に
『Mr.Ripple』で作成したリップルウォレットを登録するという形になります。
先ほどの違うゲートウェイ間のやりとりの中で
『 なんで同じ日本円なのに、一度XRPに交換しないといけないのか??』
という疑問を私は最初思いましたwさっぱりでしたw
ここに出できた
・JPY(Mr.Ripple)
・TokyoJPY
この二つは日本円(JPY)ではありません。
それぞれMr.Rippleが発行したIOUと東京JPY発行所が発行したIOUです。
ただの借用証書なだけです。
発行元に返却することにより貸していた日本円(JPY)が返ってきます。
それが、アメリカ人ならアメリカのゲートウェイを使用し、
USDを各ゲートウェイから発行された『USDのIOU』を使用して、
送受信が行うことができます。
まとめると、
『各ゲートウェイ(世界中のRipple(RTXP)に接続されている所)が
法定通貨(JPYやUSDなど)や仮想通貨(BTCやETHなど)の
IOUを独自に発行し、私たちはそのIOUを使用して
Ripple(RTXP)というプロトコル上で送受信(場合によりXRPを間に挟み)をして
私たちは各々の目的を果たしていく。』
ということになります。
そしてこれがRipple(RTXP)の『価値をつなぐ』為の約束事であり、
私たちがRipple(RTXP)を利用する方法ということになります。
ここで、前回記事の『公開鍵と秘密鍵』の最後に
『例え、ゲートウェイがGox(破綻や蒸発)したとしても、
あなたのリップルウォレットはRipple(RTXP)上に存在してるので
無くなることはないが、、、』
『、、、』の先に、ゲートウェイがGoxすることにより
あなたのリップルウォレットにある
『Goxしたゲートウェイが発行したIOU(借用証書)は無価値になる』
ということです。
これが、前回記事の『I owe you.』の項目の最後に出た、
『カウンターパーティーリスク』という事です。
お金(価値)を貸している相手(ゲートウェイ)がいなくなるということです。
これこそがRipple(RTXP)の弱点というかリスクになります。
このゲートウェイは何かに似てませんか?
一般的な銀行の様な性質(私たちから見ると)を持っています。
銀行はお金を誰か(個人や会社)に貸し付けて、
その利息というのが主な収入源になります。
しかもその貸し付けるお金は、私たち預金者(利用者)のお金です。
預けた(集めた)お金が、無断で誰かに貸し付けられています。
仮に貸し付けたそのお金が、帰ってこなかったら?(カウンターパーティーリスク)
銀行のお金(私たちが預けたお金)がなくなって、潰れていきます。
お金(価値)を預けた銀行が潰れると、
あなたの資産はなくなります。(カウンターパーティーリスク)
日本ではペイオフ制度があるので、全て無くなることはありませんが、
他の国の中には、そんな制度もなく泣き寝入りして終わりです。
ましてや、信用できる銀行なんて無い国もあります。
私たち日本人にはあまり気付きにくいですが、
銀行にもカウンターパーティーリスクの可能性があるということです。
対して、Ripple(RTXP)のゲートウェイは
あなたのお金(価値)を預かるのではなく(表面上は預ける様に見えますが)
借りて、その証明のIOUをあなたに渡します。
なのであなたがそのゲートウェイを信じて(与信)
貸すか貸さないか決めれるということです。
ゲートウェイ自身は、基本的に私たちの
入出金手数料、IOUでの売買手数料等で利益を上げています。
Ripple(RTXP)利用者が増えれば、ゲートウェイの利益も上がります。
なので、私たちが貸したお金(価値)を
銀行の様に勝手に誰かに貸されることがないということになります。
さらにゲートウェイがどれだけIOUを発行しているのか誰でも見ることができます。
『Ripple Charts』という物です。
ここでは、
Ripple(RTXP)を利用していなくても、
『リップルウォレットの公開鍵』を検索すれば
その持ち主の残高が確認できる様になっています。
『Mr.Rippleの公開鍵』を検索してみました。
赤枠に『JPY』が表示されていますが、マイナスになっています。
これは『約1億5千万円分のIOU』が発行されているということです。
1億5千万円分のお金(価値)が与信されているということにもなります。
この様に、誰のものか特定できる公開鍵があれば
誰がどれだけお金(価値)を持っているのか、
また、誰が誰にいくら送ったまで全てわかるということです。
銀行なんかよりよっぽど透明性がありますよね。
『与信設定』を行うのは、
ちゃんと信用できる所(相手)を見極めることが大事になります。
今後、『リップル社』の思惑どうりに世界中がRipple(RTXP)を利用し始めた時、
この『与信設定』というのがとても大事になります。
相手を見極めず『与信設定』をしていたら、
『カウンターパーティーリスク』が世界中で続出する可能性があります。
これでは、Ripple(RTXP)自体の信用が成り立たず、
誰もRipple(RTXP)を利用したがりません。
『IoV』の世界を作りたいのに、、、
根本はお金(価値)をつなぐのが目的なので、
・保管・管理を行う目的ではないという事
・必要な時に必要な分だけゲートウェイにIOUを発行させ、
IOUを持ち過ぎないという事
この2点を肝に銘じる必要があります。
ですが、
信用(保険的な安心)がないと誰も使わないのは目に見えています。
そこは、開発元の『Ripple社』もバカではありませんw
その危機的状況を打破する物がRipple(RTXP)には存在します。
その存在こそが、
現在の銀行を上回る機能、仕組みであり
現在の金融(銀行)システムを書き換えてしまうような物という事です。
おさらい
ここで前回と今回の内容を、ざっくりですが一度おさらいします。
・ビットコインの様にブロックチェーンが使われているが、
合意作業が『PoW』ではなく、『特定の承認者制度』の為
合意作業が数秒で終わる。(送信が数秒で完了)
・合意作業は現在『Ripple社』がほとんどを行なっているが、
今後Ripple(RTXP)を利用する人々が行なっていく予定。
・Ripple(RTXP)はIOU(借用証書)を利用して価値の送受信を行う。
・Ripple(RTXP)を利用するにはゲートウェイで
『リップルウォレット』を作成しないと始まらない。
秘密鍵は絶対他人に漏らさない・無くさない事が鉄則
・誰でも(Ripple(RTXP)を利用していなくても)IOUを誰がどれだけ発行して、
どれだけ所持しているのか、また、誰が誰にどれだけ送って
受け取ったかを『公開鍵』で見る事ができる。
・Ripple(RTXP)を利用する上でのリスク(弱点)は『カウンターパーティーリスク』
・リスク(弱点)を最小限に抑えるには
『Ripple(RTXP)は価値の送受信が目的』という事を忘れず、
与信する相手を見極め、IOUの大量の所持などを行わない。
・Ripple(RTXP)のリスク(弱点)をカバーする為の物が存在する
そしてその存在が世界を変えてしまうかもしれないw
Ripple補完計画第2・3弾はかなり長編になってしまいました(^◇^;)
お付き合い頂き本当にありがとうございます。
Ripple(RTXP)に関して正しいイメージをお伝えしたいがために
あまりにも長くなりすぎました。すいません。
次こそは『XRP』を中心に書きたいと思います!
前回も書きましたが、
天才エンジニアたちが作ったRipple(RTXP)を
高卒の私が完璧に解読するのは不可能でした。
なので、ここで書いた内容が全てではありません。
私自身もまだまだ勉強不足なので、勉強しないといけませんが
みなさんもそれぞれで勉強して、
仮想通貨の正しい知識・認識・将来性・可能性などを見つけてもらえればと思います。
そのきっかけとしてこのブログが、みなさんのお役に立てられれば幸いです。
ご覧いただきありがとうございました。
次回に続きます。
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